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原文は英語で、これはその翻訳です。

GNUのウェブページにGIFファイルが一つも無い理由

わたしたちの知る限り、今日では、GIFフォーマットに対する特別な特許の脅威は、何もありません。GIFを攻撃するのに使われた特許は失効しました。しかしながら、この小論は特許によってプログラムが妨害される限り、妥当なままです。なぜなら、同様なことがコンピューティングのどの場でも起こりうるからです。わたしたちのウェブサイトのGIFに関するポリシーと、わたしたちのウェブ・ガイドラインをご覧ください。

GNUのウェブサイトでは、GIF画像が一枚も使われていません。GIFファイルを作成するのに使われるLZW圧縮アルゴリズムが、(UnisysとIBMの)特許の対象となっているからです。これらの特許のために、自由ソフトウェアが適切なGIFを生成することは不可能となっています。また、この特許はcompressプログラムにも適用されますから、GNUはcompressやそのフォーマットを使いません。

UnisysもIBMもこの特許を申請したのは1983年です。Unisysは(そしておそらくIBMも)この特許をいくつもの国々で申請しました。わたしたちが調べることのできた特許データベースでは、2006年10月1日がもっとも遅い失効の日付のようです。1 それまでは、GIFファイルを作る自由のプログラムを発表する人は皆、訴えられると思って間違いないでしょう。裁判に持ち込んでも、特許保有者たちを負かすに足る根拠はまずないと思われます。

わたしたちがそのようなプログラムを発表したとしても、UnisysやIBMは(世間体ということもあるので)FSFのような慈善団体を訴えない方が賢明であると考えるかもしれません。しかし、彼らはわたしたちの代わりにそのプログラムのユーザを訴えることができるでしょう。そういったユーザの中にはGNUソフトウェアを再配布する企業も含まれます。わたしたちには、このような状況を引き起こしてしまうことが責任ある態度だとは思えないのです。

多くの人々は、UnisysがGIF形式のファイルを作る自由ソフトウェアを配布する許可を与えていると思っています。不幸にもそれはUnisysが現実に行ったことではありません。以下に、1995年この問題についてUnisysが実際に言及した文章(の日本誤訳: 原文は英語)を示します。

Unisysは、非商用かつ非営利目的のGIF技術を基にしたアプリケーションについては許可や特許使用料の支払いを要求しません。ここでいうアプリケーションにはオンラインサービス上で使われるソフトウェアも含みます。インターネット・ネットワーク向けソフトウェアの開発者に対しても、同じ原則が適用されます。Unisysは1995年より前にインターネット向けソフトウェア製品の特定バージョンを開発した開発者たちが、以前不注意から犯した特許侵害を追及することはしません。当社は、インターネット上で非商用、非営利に提供されているものには許可や特許使用料の支払いを求めず、これにはいわゆる「フリーウェア」も含まれます。

不幸にも、これは自由ソフトウェアを許可するものではなく、GNUのような自由なオペレーティングシステムでは使えません。また、この文章は、LZW技術をほかの目的、たとえばファイルの圧縮に利用することは全く認めていないのです。これが、わたしたちが、なお、LZWを拒否し、GNU GzipやPNGなどの代替に移行するのが最善であると考える理由です。

自由ソフトウェアの商用再配布は非常に重要であり、わたしたちはGNUシステムを全体として商業的に再配布してもらいたいのです。よって、Unisysが示した条件の下では、わたしたちはGIFを生成するようなプログラムをGNUに加えることは出来ません。

フリーソフトウェアファウンデーションは非商業的な非営利団体ですから、わたしたちがCD-ROMsを販売したことから得る収入は厳密には「利益」に相当しません。ですから、おそらくわたしたちがGIFプログラムをCD-ROMに収録してもUnisysの与えた許可の範囲内でやっていることだと主張できるのではないかと思いますが、できないかもしれません。いずれにしろ、わたしたちはGNUのほかの再配布者はGIFプログラムを含めることが出来ないかもしれないのを知っていますから、あまり有用ではないでしょう。

Unisysが上記の声明を発表してまもなく、ネット社会の大半はUnisysがGIFを生成する自由のソフトウェアに許可を与えていると再確認していたころ、わたしたちはUnisysの法務部にこれらの問題についてUnisysの立場をはっきりさせてくれるようお願いする手紙を送りました。しかし返事はもらえませんでした。

たとえUnisysが本当にGIFを生成する自由ソフトウェアに許可を与えたとしても、わたしたちは依然IBMのパテントと対決しなければなりません。IBMの特許もUnisysの特許も同じ「発明」、すなわちLZW圧縮アルゴリズムを保護しているのです。(これは無能と裁定の間抜けさ加減で名高いアメリカ合衆国特許商標監理局の失態を反映しているとみなしてよいでしょう。)

GIFの展開は話が別です。UnisysとIBMの特許はLZWフォーマットを展開するだけで圧縮はできないプログラムには適用されないように書かれています。そこでわたしたちはGIFファイルを表示する機能をGNUソフトウェアに組み込めますし、今後もそうできるでしょう。

そこで、もしそうしたければわたしたちはGIFファイルをわたしたちのウェブサイトに含めることは依然可能です。ほかの多くの方々はわたしたちのために喜んでGIFファイルを作ってくれるでしょうし、GIFファイルがわたしたちのサーバ上にあるということで訴えられることはありません。

しかしわたしたちが、人びとが適切にGIFファイルを生成することを可能とするソフトウェアを配布できない以上、ほかの人びとにそのようなソフトウェアをわたしたちのために使わせるべきではないと思うのです。加えて、もしわたしたちがGIFファイルを生成するソフトウェアをGNUにおいて提供できないのなら、わたしたちは代替策を推奨するべきでしょうし、わたしたち自身は自ら推奨する代替品を使うべきです。

1999年、Unisysは彼らの特許問題について以下のように述べました。

Unisysはこれまで、インターネットからのダウンロードやほかの配布元から入手されたLZWソフトウェアを使うために、Unisysの許可が必要かどうか頻繁に質問を受けてきました。答えは簡単です。いかなる場合でも、LZW変換機能を持つソフトウェア(いわゆる「フリーウェア」含む)あるいはハードウェアに関して(たとえばダウンロードされたソフトウェアなど)、あらゆる使用、販売ないし配布には、権限のあるUnisysの代表者によって署名された文書によるライセンス同意書あるいは文書をUnisysから得ることが必要となります。

この声明によって、Unisysは1995年の、彼らの特許の一部を公衆に与えるという声明を撤回しようとしています。このような動きが適法であるかは疑問ですが。

より重要なことは、LZWの特許、そして通常のコンピュータの計算のアイデアの特許は、一般にプログラマの自由を侵害するものであり、すべてのプログラマは団結してソフトウェアを特許から守る必要があるということです。

ですからたとえわたしたちが、自由ソフトウェアのコミュニティがGIFを生成することを可能とする解決法を見つけたとしても、それは問題全体を解決するものではなく、本当の意味で解決にはなりません。別のフォーマットに移行し、GIFを今後いっさい使わないことこそが真の解決なのです。

そこで、わたしたちはGIFを使いません。また、皆さんもお使いにならないことを望んでいます。

GIFフォーマットを読めるプログラムで扱えるという点で、GIFと同様に使える無圧縮の画像を作ることは可能です。このような画像を作るために、特許を侵害することはありません。こういった疑似GIFはいくつかの目的には有用です。

また、特許的な問題がないランレングス符号化を用いてGIFを作ることも可能ですが、GIFによって通常達成されるような圧縮率は期待できません。

わたしたちは、自分たちのウェブサイトでは上で述べたような疑似GIFは使わないことにしました。それらはコミュニティが直面している問題を満足行くようなかたちで解決するものではないからです。たしかにそれらはきちんとしたGIFファイルですが、非常にファイルサイズが大きくなってしまいます。ウェブに必要なのは特許の問題がない圧縮付きフォーマットであって、巨大な疑似GIFではありません。

PNGフォーマットは特許の問題がない圧縮付きフォーマットです。わたしたちはこれが広くサポートされるよう望んでおり、そしてこれを使うつもりです。わたしたちは、このサーバにある画像のほとんどについてPNG版を提供しています。

GIFの特許問題についてより詳しい情報は、プログラミング自由連盟のGIFに関するページをご覧下さい。このページをお読みになればソフトウェア特許の問題全般について多くの情報が得られるでしょう。

Unisysの特許を回避するため、GIFファイルを読み、圧縮されていないGIFを書くlibungifというライブラリがあります。

http://burnallgifs.orgは、ウェブでGIFファイルを使わないよう推奨するために用意されたウェブサイトです。

脚注:

1. わたしたちは米国、カナダ、日本そしてEUの特許データベースを調べることができました。Unisysの特許は米国では2003年6月20日に失効、ヨーロッパでは2004年6月18日に失効、日本では2004年6月20日に失効、カナダでは、2004年7月7日に失効しました。米国のIBMの特許は2006年8月11日に失効しました。Software Freedom Law Centerは、2006年10月1日以降、静的なGIFの使用について干渉する重要な特許請求はなにもないだろう、と言っています。

アニメーテッドGIFは別の話です。わたしたちは、それにどの特許が及ぶか知りません。しかし、アニメーテッドGIFの使用に対する脅威の報告はなにも聞いていません。どのようなソフトウェアも特許によって脅かされますが、アニメーテッドGIFに具体的な危険があると考える理由は何もなく、それを避けるべき特段の理由はありません。

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